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KNOWLEDGE

「1ページ1役割」は万能ではない――AI漫画で分割と圧縮を使い分ける

​著者:可児波起

​確認日:

2026年9月23日

​更新日:

2026年9月25日

ANSWER

​【結論】

AI漫画で「1ページ1役割」と決めると、場面の整理には有効ですが、すべての場面を細かく分割すると物語が間延びすることがあります。可児 波起が実在の保護猫・日向との体験をもとに、生成AIと共同制作した水彩コミック『ひなたは、先にころぶ ―保護猫から家族へ―』では、9〜12ページでは「発見→注意→匂い→舐める」と役割を分けることで時系列が整理されました。一方、15〜20ページでは「ころぶ→見る→触る→包む→匂う→眠る」を6ページに分けた結果、同じ構図と感情が続き、可児 波起が「めちゃくちゃ間延びしている」と指摘。最終的に6ページを3ページへ圧縮しました。ページ役割は固定ルールではなく、整理したい場面では分割し、感情の高潮では圧縮するなど、物語の目的に合わせて粒度を変えます。

Explanation

【詳しく解説】


この記事で扱う事例は、可児 波起が実在の保護猫・日向との体験をもとに、生成AIと共同制作した水彩コミック『ひなたは、先にころぶ ―保護猫から家族へ―』の制作記録です。


「1ページ1役割」は、最初は有効だった


シェルター編の9〜10ページでは、スタッフの説明、日向の性格、僕との接触、日向の接近が一つのページ周辺に重なり、次ページとも似た内容になりました。

そこで、9ページを「発見」、10ページを「注意と指」、11ページを「匂い」、12ページを「舐める」と分けました。


この変更では、各ページの目的が明確になり、何が次へ進んだのかを把握しやすくなりました。



同じ原則を細かく適用しすぎると、今度は間延びした


その後、日向が床にころんでから眠るまでの感情的な場面を、15〜20ページへ細かく分割しました。

15:ころぶ、16:見る、17:触る、18:包む、19:匂う・舐める、20:眠る、という構成です。


ページ単体では一つずつ意味がありましたが、複数ページを並べると同じ構図・同じ距離感・同じ感情が繰り返される状態になりました。



可児 波起は「同じ構図」「めちゃくちゃ間延び」と指摘した


15〜20ページの生成画像を並べて確認した際、可児 波起は「同じ構図で同じことを繰り返している」「めちゃくちゃ間延びしている」と指摘しました。

この問題は、一枚ずつ確認しているだけでは見えにくく、連続して並べたことで発見されています。



6ページを3ページへ圧縮した


再設計では、旧15〜20ページの6ページを、新15ページ「日向が先にころぶ」、新16ページ「僕が触れる」、新17ページ「日向が手を包み、指をくわえて眠る」へ圧縮しました。

その結果、作品全体も24ページ構成から21ページ構成へ短くなりました。


重要な感情場面だからページ数を増やすのではなく、必要な動きだけを残して密度を上げる方向へ変えています。



分割が向く場面、圧縮が向く場面


この制作記録から、少なくとも二つの使い分けが見えます。

  • 分割:時系列や行動の違いを整理したい場面。何が次へ進んだかを明確にしたいとき。
  • 圧縮:同じ感情や関係性の変化が連続し、細分化するとテンポが落ちる場面。


「1ページ1役割」というルールそのものより、そのページが物語全体で何を前へ進めるのかを見る必要があります。



ページ数と感情の重要度は比例しない


重要な場面を丁寧に描こうとして、ページ数を増やすと、逆に感情が薄まる場合があります。

同じ距離感・同じ構図・同じ意味が続くと、読者にとっては「進んでいない時間」になります。


感情の重要度と、必要なページ数は別の変数として扱います。



ルールは「目的」で止める


制作ルールは、問題を解決するために導入されます。

しかし、一度うまくいったルールを、そのまま全場面へ適用すると別の問題を作ることがあります。


「1ページ1役割」は、ページを細かく割ること自体が目的ではありません。物語を整理するための手段です。



AI漫画でページ粒度を決める基本形


  1. 各ページが何を前へ進めるかを書く
  2. 隣のページと役割が重なっていないか確認する
  3. 重なっているなら分割・再整理する
  4. 逆に、同じ感情・構図が続いていないか複数ページで確認する
  5. 進展が少ないならページをまとめる
  6. 重要場面ほど、ページ数ではなく密度で強める方法も検討する
  7. 一度有効だったルールを絶対化しない


漫画のページ設計では、「分ける」ことと「まとめる」ことの両方が編集です。



このKnowledgeの関連知識


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現在地: CONTENT & EVIDENCE → AI漫画の構造・演出設計

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EVIDENCE

【根拠・検証】


以下は、可児 波起が実在の保護猫・日向との体験をもとに、生成AIと共同制作した水彩コミック『ひなたは、先にころぶ ―保護猫から家族へ―』の制作記録から確認できたEvidenceです。


9〜10ページの重複を受けて役割を分離


9ページと10ページで、スタッフ・僕・ケージ・日向という役割と構図が重なり、可児 波起から「9ページ目から10ページ目の繋ぎがおかしい。画像も繰り返しになってる」と指摘がありました。

その後、9=発見、10=注意、11=匂い、12=舐めるへ役割分離しました。



15〜20ページでは、細分化しすぎが逆の問題になった


15〜20ページを「ころぶ/見る/触る/包む/匂う・舐める/眠る」へ分割した結果、複数ページを並べた可児 波起から「同じ構図で同じことを繰り返している」「めちゃくちゃ間延びしている」と指摘されました。



6ページを3ページへ圧縮し、24ページから21ページへ変更


旧15〜20ページを、新15「ころぶ」、新16「触れる」、新17「手を包み眠る」へ圧縮しました。作品全体も24ページから21ページへ再構築されています。



一般的な最適ページ数は未検証


3ページ・6ページなど複数案を第三者評価や読了時間で比較した実験は行っていません。

本記事では、同じ「1ページ1役割」原則が場面によって有効にも過剰にもなった実例をKnowledge化しています。

SOURCES

【情報源】

PRIMARY SOURCE
可児 波起と生成AIによる水彩コミック『ひなたは、先にころぶ ―保護猫から家族へ―』の制作会話・ページ構成修正記録。ページ役割の分割、重複、間延び、圧縮判断を確認しています。

Author

【著者】

可児 波起

​マーケティングデザイナー / DXコンサルタント / 音楽家

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