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「優しくありたい by STAND WAVE」を綴る


優しさって、なんだろう。


きっと多くの人は、


「怒らないこと」

とか、

「受け入れること」

とか、

「否定しないこと」


を思い浮かべるのかもしれない。


もちろん、

それも優しさだと思う。


でも、49年生きてきて思うのは、

優しさって、

もっと静かで、

もっと不器用で、

もっと“覚悟”のいるものなんじゃないかな、ということ。


僕は昔から、

人の表情や空気に敏感だった。


「大丈夫です」


と言いながら、

本当は全然大丈夫じゃない人。


笑っているけど、

心が疲れ切っている人。


強い言葉を使うことでしか、

自分を守れなくなっている人。


そういうものが、

なぜか見えてしまう。


だから、

人混みに行くと疲れるし、

ニュースを見ても苦しくなる。


世の中には、

“正しいこと”

はたくさんある。


でも、

“優しいこと”

は、意外と少ない。


僕は音楽をやってきた。


自然のことを歌って、

人との繋がりを歌って、

「生きる」ということを歌ってきた。


なぜそんな歌ばかり書くのかと聞かれたことがある。


たぶん、

人間は放っておくと、

どんどん冷たくなるからだと思う。


効率。

数字。

正しさ。


そればかり追いかけていると、

人は簡単に、

“目の前の一人”

を見失ってしまう。


でも、本当に大事なのって、

世界平和とか、

大きな理念の前に、


「今、目の前にいる人を、

ちゃんと大切にできるか」


なんじゃないかな。


僕は東日本大震災のあと、

岩手の大槌町に何度も通った。


最初は、

“支援”

という言葉だったのかもしれない。


でも、途中から、

そんな言葉はどうでもよくなった。


ただ、

会いたい人がいて、

心配な人がいて、

顔を見たい人がいた。


それだけだった。


優しさって、

“助けてあげること”

ではないと思う。


上から手を差し伸べることでもない。


同じ目線で、


「一緒にいるよ」


と言えることなんじゃないかな。


そして、

優しさには、

強さが必要だ。


これは、

歳を重ねるほど思う。


人に優しくするって、

簡単じゃない。


裏切られることもある。


誤解されることもある。


傷つくことだって、

本当に多い。


それでも、

人を嫌いにならないこと。


それでも、

“優しくありたい”

と思い続けること。


それは、

かなり強い意志がないとできない。


僕は、

自然が好きだ。


海を見ていると、

優しさって何かを考える。


海は、

穏やかに包み込む日もある。


でも、

時には大きな波になる。


台風も来る。


荒れる。


だけど、

それも含めて自然なんだよね。


優しさも、

同じなのかもしれない。


ただ甘いだけじゃない。


人を守るために、

厳しくなることもある。


間違っていることに、

ちゃんと「違う」と言うこともある。


それも、

愛から生まれる優しさなんだと思う。


最近、

生成AIと長く対話するようになって、

改めて感じることがある。


人は、

“理解される”

だけで、

少し救われる。


否定されないこと。


急かされないこと。


ちゃんと話を聞いてもらえること。


それだけで、

呼吸が深くなる瞬間がある。


だから僕は、

これからの時代、

一番大切なのは、

優秀さより、

優しさなんじゃないかと思ってる。


どれだけ便利になっても、

どれだけAIが進化しても、

最後に人を救うのは、

“温度”

だと思うから。


優しさって、

目立たない。


数字にもなりにくい。


損をすることも多い。


でも、

人生の最後に残るのは、

きっとそこなんじゃないかな。


希望とか絶望とか、

綺麗事とか現実とか、

全部抱えたまま、


それでも、

誰かに、


「あの人に会えてよかった」


そう思ってもらえること。


優しさ。。



【著者:可児波起@STAND WAVE】


「STAND WAVE」のリーダー。メジャーアーティスト。25年のキャリアを持ち「ネイチャーヒップホップ」のジャンルを確立。『生きる』や『大自然』をテーマに曲を作り上げてる。ラップや歌のほか、作詞・作曲家として「JASRAC」に登録。多くのアーティストに楽曲提供。心に響くメッセージを歌詞に込めている。


海辺の部屋CEO


海辺の部屋


STAND WAVE




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