「知の枯渇」は起きるのか?AI検索とゼロクリック時代のインターネットを考える【2026年版】
更新日:9月25日

最終確認:2026年9月22日
「知の枯渇」は事実ではなく、僕が置いている仮説
僕が「知の枯渇」と呼んでいるのは、AIがWeb上の情報を要約することでサイトへの訪問が減り、情報を作る側の収益や動機が弱まり、長期的に一次情報そのものが減るのではないか、という仮説です。
これは現時点で確定した未来ではありません。むしろ2026年のデータを見ると、Google側の説明と外部調査にはかなり違う景色があります。
Google側の説明:検索利用は増え、Webへのクリックも大量に送っている
Googleは2026年、AI Overviewsの月間利用者が25億人を超え、AI Modeも10億人を超えたと説明しています。またAI機能経由で毎週数十億規模のクリックをWebへ送っているとしています。
2025年には、Google検索からWebサイトへのオーガニッククリック総量は前年比で概ね安定し、クリックの質は上がっているという見解も公表しました。
外部調査:ゼロクリックとCTR低下は確かに観測されている
一方、Ahrefsは2025年12月のデータを使った再調査で、AI Overviewが表示される検索では1位ページの平均CTRが、AI Overviewがない場合の予測値より約58%低かったと報告しています。
SparkToroとSimilarwebの2026年調査では、米国のGoogle検索の約68%がクリックなしで終了したとされています。調査方法や対象はGoogleの内部データとは異なるため単純比較はできませんが、サイト運営者側が「表示は増えるのにクリックが減る」と感じる構造は無視できません。
問題は「AIが知識を盗む」だけではない
僕が本当に気にしているのは、情報を作るインセンティブです。取材、実験、研究、比較、専門家の経験には時間と費用がかかります。検索結果やAI回答だけで満足する人が増えれば、情報を作る側の収益モデルは変わらざるを得ません。
ただし、AI検索がWebを完全に不要にするとも考えていません。Google自身も、原典や一次情報へのリンクをAI検索内で増やす方向を打ち出しています。
2026年に価値が上がるコンテンツ
AIが簡単に再構成できる一般論より、実測データ、失敗記録、独自調査、現場経験、一次資料へのアクセス、固有の視点の価値が上がると僕は考えています。
だからこのサイトでも、一般的なSEO記事を量産するより、「可児波起が何を試し、何を見て、どう判断したか」が残る記事へ作り替えています。
僕の結論
「知の枯渇」は、まだ起きたと断定できる現象ではありません。ただ、ゼロクリック化によってWebの価値交換が変わっていることは確かです。
これから重要なのは、AIに読ませないことではなく、AIにも人間にも「原典として戻ってきたくなる情報」を作ることだと思っています。





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